平成27年度

平成27年度 今村病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 17 35 107 218 318 474 873 751 383 42
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①入院した時点の年齢にて集計。
 ②患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。

【解 説】
0歳代は産科、小児科がその全てとなりますが、10歳代からは消化器内科と糖尿病内科が主となります(10歳代:消化器内科51.4%、糖尿病内科31.4%)。消化器内科の特徴である炎症性腸疾患(特にクローン病)、糖尿病内科が担当する1型糖尿病、これらが比較的若年層での発症が多いためです。
性別的なところでは、女性の特徴として産科から婦人科へ疾病が移行する年代が40歳代。男性の悪性腫瘍が50歳代から表れるのに対し、女性がこの年代から表れることも特徴です。悪性腫瘍を主体とする診療科である、外科、放射線科、血液内科は60歳代から増加し、60%以上となっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx99xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 手術なし 105 3.89 2.93 0.00% 67.51  
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 62 3.02 4.53 0.00% 71.00  
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし 41 3.00 4.51 0.00% 65.56  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院の外科は上記3疾患を見るとわかるように、消化器疾患を主とした外科になっております。男性女性ともに60~70代の患者数が多く、第1位の疾患を除いては平均在院日数は全国平均と比較して1.5日程度短くなっております。また、入院時の疾患も他疾患(糖尿病や高血圧等)を抱えている方も多いことから、他診療科の検査にて疾患が確認された後、外科を受診されている方が多い傾向があります。
『小腸大腸の良性疾患』を除き2疾患は悪性腫瘍に関連する疾患から、抗がん剤を用いた治療(化学療法)を行っています。抗がん剤の導入時は、副作用の影響を確認するため入院で行い、安定してくると生活の質を維持できるよう、原則外来で行っているのが特徴です。

血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 26 80.96 17.69 11.54% 70.81  
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 2あり 22 75.55 43.59 9.09% 68.32  
130030xx99x30x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 13 75.92 18.19 46.15% 71.23  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当血液内科の疾病は、悪性リンパ腫と白血病の疾患が上位3位を占めています。年齢では男性が60代後半、女性が60~70歳代で上位疾患3位ともに男女比率は同じとなっています。、転院率も他診療科よりも多く他医療機関からの入院及び他医療機関(鹿児島大学病院・市立病院等の血液専門診療科)への転院も多くなっています。
比較的年齢が高く、抗がん剤を用いた治療(化学療法)や状態に応じて輸血や検査等が多くなっています。入院中は治療や経過観察、体力面から自宅で安心した生活を見据えたリハビリを行っていることと、退院後短期間で再入院される患者様も多いため、入院期間は長くなりがちです。

呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 21 14.62 14.34 4.76% 76.38  
040040xx9908xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 8あり - - 11.62 - -  
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 5あり - - 20.04 - -  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院では肺炎に係る疾患が1位で、悪性腫瘍に係る疾患が後に続きます。
男女比はほぼ変わらず、男性は80代で66%と半数を占めており、女性も同様に80代が多いが、女性が全体に占める割合は33%と少ない傾向があります。また、平均在院日数は全国平均と比べてもほぼ変わらない状態ですが、女性の70~80代の方が比較的長くなっています。『肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし』は、他診療科の疾病を抱えている方の肺炎等の治療を行うことが多く見られております。
今回、第2、3位名称のみで患者数等の記載はありませんが、これは抗がん剤の種類によりDPC名称が2つに分かれてしまうためであり、悪性腫瘍の転移による入院が多くみられています。

消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060185xx99x0xx 潰瘍性大腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 27 11.30 12.98 0.00% 53.63  
060180xx99x0xx クローン病等 手術なし 手術・処置等2 なし 21 8.48 9.73 4.76% 39.71  
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 14 6.64 9.26 0.00% 57.07  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
上位2疾患の潰瘍性大腸炎とクローン病は「難病」に指定された疾患で、比較的男性に多い疾患ではあるが、当院入院の男女差は極端にはありませんでした。
「潰瘍性大腸炎」は男女共に50~60歳代が6割を占めており、出血を伴うため入院時『鉄欠乏性貧血』の疾患が多くみられ、「クローン病」は30~40歳代が6割で、潰瘍性大腸炎同様『鉄欠乏性貧血』や『逆流性食道炎』の疾患が多くみられた。「虚血性腸炎」はその全てが女性で有り、原因に便秘症を抱える方が多く見られました。退院後は当院外来を受診される方がほとんどであり、長期的に経過を見ているため、入院の際、入院期間の短くなっている傾向がみられます。

糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 429 17.03 15.35 6.53% 60.02  
100060xxxxxxxx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 53 19.26 14.30 1.89% 50.19  
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 18.07 14.20 14.29% 37.29  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
2型糖尿の年齢構成として病院全体の年代層と同じく年代毎に徐々に増加し60歳代をピークに減少します。男女構成比では、全体として男性比率が62.9%とが多い傾向にありますが、特に40歳代までは79.1%と男性が多く、50歳代以降女性が増えほぼ同数となっています。2型は特に生活習慣と係わることが多いためか、糖尿病以外でも血圧、尿酸、脂質、網膜症、末梢神経障害等、合併症とされる疾病を抱える方が多い事も見受けられます。
1型糖尿病については2型とは異なり女性比率が高く全体で75.0%、年代毎の差も無いことも1型と異なる点です。 第3位にある「糖尿病性ケトアシドーシス」は1型、若い人に起りやすいと言われますが、当院も同様に1型糖尿病の方であり、50%以上が30歳代となっています。
糖尿病は生活習慣に係わることが多い疾患のため、治療はもちろんのこと、退院された後の食事や運動といった生活習慣を見直し、糖尿病を十分に理解していただくことを目的とした教育入院に力を入れております。全国平均と比較すると在院日数が長くなっていますが、これは自宅や他疾患により血糖コントロールが上手くいかず重症化したケースが多いためです。上記3疾患60%以上が他医療機関からの入院になっております。

放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x30x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 53 13.19 19.35 3.77% 68.75  
050200xx97xxxx 循環器疾患(その他)手術あり 13 10.00 10.84 0.00% 69.54  
06007xxx99x00x 膵臓、脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 10.10 - -  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院の放射線科は、上記データを見るとわかるように、大きく分けて、肝・肝内胆管の悪性腫瘍と動脈瘤の2疾患が主体の診療科となっています。第一位の疾患においての男女構成比はあまり変わらず、年代は男女共に50歳代が半数を占めています。次いで第2位の循環器疾患については、男女比は約1:2の構成比で女性が多く、男性は60歳後半、女性は60歳~70歳代の患者数が多くなっています。
患者数が最も多い「肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし」とは、肝臓関連の悪性腫瘍の中でも、お腹や胸を切らずに治療を行うものです  手術適用ではないと診断された悪性腫瘍に対し、マイクロカテーテルという細い管を入れ、抗がん剤の注入、栄養を供給する動脈をふさぐ物質を入れ、がんを縮小、死滅させようとするのが血管塞栓術(IVR)です。メスを入れるわけではありませんので、体への負担が少なく、入院期間も比較的短くなります。
患者数が次いで多い「循環器疾患(その他) 手術あり」とは、当院では動脈瘤(どうみゃくりゅう)の治療が主となります。動脈にコブ状のふくらみ(瘤)ができ、悪化すると破裂したり、血流の障害となることがあります。その予防として、コブの中に柔らかい紐状の金属を詰め血液が入らなくする、それも血管塞栓術の一つです。放射線科ではこのような血管塞栓術を必要とする疾患に取り組んでいます。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし 219 2.88 2.72 0.00% 75.03  
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2 なし 片眼 85 8.96 8.62 2.35% 59.85  
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 11 6.09 7.42 0.00% 66.27  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院が糖尿病内科を有することから、第2位「糖尿病性増殖性網膜症」、第3位「硝子体疾患」と糖尿病の合併症による目の疾患(糖尿病性網膜症)が上位にあり、そのほとんどの方が基礎疾患として糖尿病を抱えています。
年齢構成として、糖尿病性増殖性網膜症は50~70歳代89.4%で大半をしめており、男女構成比は2型糖尿病と同じく男性比率が高く63.5%となっております。硝子体疾患についてもやはり50歳から70歳代81.8%と高く、男女構成比も男性が63.6%となっております。硝子体疾患については全国平均と比較し1.3日ほど短くなっていますがこれは全身麻酔ではなく局所麻酔で行うため、比較的早期の退院できるという利点があります。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2 なし 31 31.35 20.87 22.58% 32.19  
12002xxx99x41x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 あり 13 14.92 10.97 0.00% 50.77  
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 13 12.31 9.94 0.00% 33.85  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①同じ疾患に対し、複数の診療科で診療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科にて
集計。
 ②1入院期間に複数のDPCコードが存在する場合は、直近の分にて集計。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
産婦人科では、通常の分娩(正常分娩)と、上記にあるような早産・逆子(骨盤位)・帝王切開等の診療と、女性特有の疾患及び悪性腫瘍等の抗がん剤治療を主に扱っております。今回、上記表には正常分娩は保険適用外となるため表記されておりませんが、当診療科の上位3疾患の大半は産科の疾患となっております。当院では、他専門診療科を備えており、糖尿病・高血圧・血液系の疾患を抱えた方の対応しているため、上記内容のような疾患・患者数になっております。
悪性腫瘍としては、子宮等の悪性腫瘍が上位であることも特徴の一つです。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - 39 - 19 1 第7版
大腸癌 - - 14 41 - 107 2 第8版
乳癌 - - - - - - 1 第7版
肺癌 - - - 16 - - 1 第7版
肝癌 - - - 18 - 24 2 第5版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①5大がん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)を対象症例とする。
 ②5大がんにおける、初発・再発症例を分けて集計。
 ③初発症例の、胃がん・乳がん・肺がんは国際的に使用されているUICC(国際対がん連合)の病期分類にて、また大腸がん・肝がん
については、日本国内の各学会で定めたがん取扱い規約に基づいて集計とする。
 ④患者数の集計は、延患者数とする。
※例えば一連の治療期間に複数回の入退院を繰り返した場合、繰り返した回数分を件数として集計。
 ⑤患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。

【解 説】
今や3人に一人は悪性腫瘍で死亡すると言われ、30年以上にわたって日本人の死因第1位となっています。中でも特に多い上記5つは五大がんと呼ばれます。一言に悪性腫瘍と言ってもその種類は200以上、それらの似たもの同士を集め特徴を掴み、治療方法の決定やその後どのような経過を辿るのか、今後の研究へと利用するために情報が集約されます。
上記分類は、腫瘍の大きさや他の臓器まで広がっていないかによって進行度合い(病期、ステージ)が決められますが、当院の特徴として、ステージⅢ~ステージⅣの患者様が多く見られるのは、近隣医療機関で手術を行なった後、若しくは手術の適用が無いと診断された後に抗がん剤治療(化学療法)や血管塞栓術を希望される方が多いためです。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
  患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 10 8.90 52.00
重症度 1 20 15.40 78.45
重症度 2 - - -
重症度 3 - - -
重症度 4 - - -
重症度 5 - - -
不明 - - -
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROPスコア)に基づき集計。
 ②ウイルスが原因として起こる肺炎・誤嚥による誤嚥性肺炎は除く。
 ③患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。

【解 説】
平成27年厚生労働省の人口動態統計では、悪性腫瘍、心疾患に続き肺炎は主な死因第3位。全般的に高齢になるほど重症化し、入院期間が延びる傾向にありまが、免疫力低下を伴う元々の疾患があると、その治療を行いながら肺炎の治療を行うこもとあります。そのため重症度や年齢と必ずしも比例しないことも見受けられます。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①発症日から「3日以内」と、4日以上又は無症候性(発症日なし)を「その他」として集計。
 ②患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。

【解 説】
当院では、脳梗塞に関連する診療科もなく、患者数も10名未満のため解説はありません。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 23 9.13 5.61 0.00% 68.43  
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -  
K7432 痔核手術(脱肛を含む。)(硬化療法(四段階注射法によるもの)) - - - - -  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①厚生労働省が定める、医科点数表基づくKコード・名称を使用。
 ②各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外とする。
 ③複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計する。
 ④患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
胸水・腹水濾過濃縮再静注法とは、悪性腫瘍の患者様で腹水(又は胸水)を濾過濃縮(ろかのうしゅく)して、アルブミンなどの有用なタンパク成分を回収し細胞成分(赤血球、癌細胞、細菌等)などを除去する治療法として用いられています。主として腹部の圧迫感の軽減、自覚的苦痛の軽減のために行われています。当院での実績では男女共に消化器系の悪性腫瘍の患者様が多く、塩分制限や利尿薬などの治療にて改善されない場合に実施されています。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 131 0.29 1.74 1.53% 61.18  
K7212 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 11 0.09 3.18 0.00% 60.91  
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 11 2.27 4.36 0.00% 56.00  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①厚生労働省が定める、医科点数表基づくKコード・名称を使用。
 ②各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外とする。
 ③複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計する。
 ④患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院の消化器内科は消化管造影検査や胃や大腸だけでなく、小腸内視鏡検査を用いての小腸の内視鏡検査を行い、早期に発見された腫瘍については、外科の医師とも十分に討論した上で、完全に切除可能と診断されれば、内視鏡的に粘膜切除術を行っているため内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術が上位2項目を占めている。
平均年齢にも表れているように、男女共に40~60歳代で70%を占めており、大部分は良性である腺腫である。また、第3位の『小腸結腸内視鏡的止血術』は40歳以上の憩室炎よりの出血が大半を占め、3~7日程度の入院治療となっている。上記3手術においては、当院外科医師及び他医療機関との連携をし、開腹等の手術や合併症等にも他専門診療科があるため幅広い対応が可能です。

放射線科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) 43 2.19 5.56 0.00% 61.53  
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 41 4.17 10.54 7.32% 71.85  
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) 24 2.67 9.50 4.17% 69.17  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①厚生労働省が定める、医科点数表基づくKコード・名称を使用。
 ②各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外とする。
 ③複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計する。
 ④患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院放射線科は、レントゲン、CT、MRI等を用いて画像診断等を専門に行い、画像誘導下で行う局所治療(インターベンショナルラジオロジー:lVR)を主として行っていることが上記手術名称でわかると思います。IVRは、外科手術のようにおなかや胸を切らずに、体の奥にある臓器や血管の治療ができる方法です。そのため、患者さんの体への負担が圧倒的に少ないという特徴を持っています。
上記手術で悪性腫瘍に関した疾患が約66%、血管等に関した疾患にが約24%となっており、血管等のの詰まりやがんの治療など幅広く対応している事が件数からも見て取れるかと思います。身体への負担も少ないため、入院期間も短くなっているのが特色です。

眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 268 0.02 0.74 0.37% 72.12  
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 125 1.34 6.84 2.40% 61.41  
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) - - - - -  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①厚生労働省が定める、医科点数表基づくKコード・名称を使用。
 ②各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外とする。
 ③複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計する。
 ④患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
当院の眼科は、糖尿病に伴う眼科疾患を専門として取り扱っており、眼科手術を行った患者様の大半が糖尿病疾患を抱えています。水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)、硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの)を行った患者様の入院期間は全国平均と比べ短期間です。また、水晶体再建術は60~80歳代が90%、硝子体茎顕微鏡下離断術は50~70歳代が約84%となっており、入院期間は短期で糖尿病内科等、他診療科専門医のフォローを受けつつ、術前・術後を過ごせることも当院の特徴です。

産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 16 12.00 9.31 0.00% 34.31  
K877 子宮全摘術 13 1.46 11.46 0.00% 49.00  
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術(腟式、腹式)) - - - - -  
【定 義】
平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①厚生労働省が定める、医科点数表基づくKコード・名称を使用。
 ②各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外とする。
 ③複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計する。
 ④患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。
※診療科によっては、症例数が10名未満のため、表示されない診療科もありますのでご了承下さい。

【解 説】
帝王切開術(選択帝王切開)については約半数が前回帝王切開にて出産された方で、1/4が切迫早産での帝王切開術である。大多数が予定されたもので、緊急を有する者は年間を通して10件以下である。子宮全摘術については9割以上が40~50代歳の患者様であり、その内の約半数に腫瘍摘出を含むものがあった。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 請求率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
【定義】
集計期間と対象:平成27年4月から平成28年3月に退院した患者であり、一般病棟に入院した患者において集計。
 集計条件:
 ①1入院期間において、一般病棟を含むその他の病棟(精神科病棟・回復期リハビリテーション病棟)へ複数回転棟した場合、
 一般病棟の部分に限定した集計とする。
 ②今回の入院における「入院のきっかけとなった病名」・「最も医療資源を投入した病名」と同一か、異なっていたかに分け患者数・
 発生率を集計。
 ③発生率を算出する分母は、一般病棟における全退院患者とする。

【解 説】
当院では、入院契機にて上記疾患及び入院後上記疾患を発症した患者数は10名未満のため解説はありません。

更新履歴
2016/9/27
病院指標全7項目新規掲載
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