看護部概要

看護体制

勤務体制

12時間2交代を取り入れています。
日本看護協会は、看護職の倫理綱領「看護者は、より質の高い看護を行うために、看護者自身の心身の健康保持増進に努める」(第12条)に基づき、「看護職の夜勤・交代勤務に関するガイドライン」を策定しています。当院は夜勤・交代勤務の負担軽減を図り、看護職の心身の健康保持、ワークライフバランスの推進活動として、「リフレッシュ休暇制度」「ピタッと帰るデイ」の制定、各種実態調査を行っています。また、子育て支援の取り組みとして、育児時短制度を導入し出産後も働きやすい職場環境作りに取り組んでいます。

看護提供方式

  1. プライマリーナーシングを基本としています。
    看護職員一人一人が看護に責任をもち、患者さまに寄り添う充実した看護実践を展開しています。
  2. パートナーシップ・ナーシングシステム(PNS)を導入しました。
    「慈愛の心で誠意ある安全・安心な看護を提供します」という看護理念のもと「看護の質の向上」を目指して、導入しました。
    パートナーや同じチームの看護師と二人チームを組み、お互いのプライマリー患者様やチームの患者様を受け持ち看護ケアを行います。
    PNSの中で、個人をパートナーがパートナーをチームが補完するという「補完の3重構造」を形成して協力しあいます。

補完体制

パートナーシップ(PNS)とは?

パートナーシップ(PNS)とは、看護師が安全で質の高い看護を提供することを目的とし、主任看護師を中心としたグループの中で、お互いが良きパートナーとして対等な立場でお互いの特性を活かし、相互に補完し協力し合い、その成果と責任を共有する看護方式です。

看護職員総数(R4.11現在)

看護師
139名
准看護師
7名
介護福祉士
17名
看護補助者
14名
11名

※177名のスタッフです。

当院の有資格者(R4.11現在)

看護管理
セカンドレベル 5名
ファーストレベル 24名
医療安全管理者
15名
実習指導者講習会終了者
16名
精神科認定看護師
4名
認知症ケア専門士
2名
生活療法指導員(SST)
1名
クロザリルコーディネート(CPMS)登録者
12名
包括的暴力防止プログラム認定者
17名
ICLS(日本救急医学会)インストラクター
3名
QCサークル指導士
5名
公益財団法人 日本心理学会認定心理士
4名
4名

※H30年度も多くの看護職員が各領域でキャリアを積んでいます。

看護実践方法

1日の流れに沿ったペアでの看護実践方法

  1. 日勤帯におけるペアでの看護実践方法
  2. 長日勤におけるペアの業務の実際

病棟での日勤・長日勤事例

8:00
  • 日勤、長日勤開始
  • 日勤帯の始まり
  • 朝食の配膳見守り
 
8:30
全体の申し送り 申し送りは15分で終了
 
8:45
ペアで情報収集を行い、業務スケジュール調整を行う。
各グループの補助看護者を交え業務スケジュール調整をする。
 
9:00
ベット周囲の環境調整を行う。
環境整備の時にあいさつ、ベットサイドの環境を調整、安全確認をする。
遅出勤務者へペア者から申し送り、ペアで業務スケジュール調整を行う。
バイタルサイン測定、患者との会話時などで困ったことがあればペアで相談・対策を行う。
9:30
患者の訴えをどのように傾聴したらよいか、どのように関わったらよいかなど、ペアが互いに確認して、対応することができる。精神状態が不安定で興奮、衝動行為、自傷、他害の恐れのある患者のわずかな変化をペアで観察する。
 
11:30
リーダーへ午前中の患者状態報告
リシャッフルで、各チームの状況を確認、業務調整を行う
13:30
ケースカンファレンス
看護計画の立案・修正、業務カンファレンス、転倒転落カンファレンスを日勤者全員で行う
 
14:00
入浴介助、予定入院、転入受け入れ
16:00
日勤者からリーダーへ患者状態報告
病棟日誌締め 空き状況ホームページ更新
16:30
休憩(長日勤)
17:00
日勤者退勤
定時を過ぎる業務は、遅出に補完を依頼する
19:00
臨時検温
20:00
眠剤与薬
20:30
全体の申し送り
申し送りは15分で終了
21:00
 

A2病棟

精神一般病床42床、結核病床5床の男女混合閉鎖病棟です。
アルコール依存症や結核、治療抵抗性治療など専門性の高い治療が多いのも病棟の特徴となっています。
「患者に寄り添う」看護を目指し、患者様が自分らしさを大切にしていける病棟でありたいと思っています。

A3病棟(精神科急性期治療病棟)

精神科急性期治療病棟は、精神症状が悪化した急性期の集中的な治療が必要な患者さまが入院される病棟になります。急性症状の軽減と多職種(医師・精神保健福祉士・作業療法士・公認心理師・薬剤師・栄養士・看護師・介護福祉士など)からなるチーム医療を集中的に展開することで、3カ月以内の早期退院を目指す病棟です。

B2病棟

精神一般病床50床の男子閉鎖病棟です。
患者様の高齢化もあり看護、介護の両面で幅広い関わりが要求される病棟です。患者様を大切にできる病棟をスローガンに医師、作業療法士、精神保健福祉士と連携を図りながら、患者様の回復に向けて、個別性のある看護を提供します。

B3病棟

46床の男女混合閉鎖病棟です。
内科疾患を抱える患者様や介護ケアを必要とされる方など、年齢層の高い方の受け入れを主に行っております。精神疾患を抱えながら、酸素や吸引が必要となった方への対応ができる部屋が3床あり、幅広い看護の提供を行っております。

B4病棟

定床47床の女性閉鎖病棟です。
様々な症状の患者様が療養をする中で寄り添える看護を目標にしています。スタッフはまとまりがあり目標に向かって一丸となって看護に取り組む優しさと強さをもっています。また、長期入院患者の退院支援も進め、障害を持った方が適した環境で生活できるように調整をしています。

C4病棟(認知症疾患治療病棟)

認知症治療病棟では、生活環境の変化や生活習慣の崩れによる認知症の進行で、介護が困難になった患者様を、様々な専門職が連携し、ケアの提供・生活機能回復訓練を行い、2カ月程での退院を目指し、認知症に伴う行動・症状の軽減に努めています。また、患者様だけではなく、献身的に患者様を支える家族の方へのケアにも心がけています。
認知症のケアは笑いあり、涙ありの人生そのもの、人生の先輩方はたくさんの学びを下さいます。毎日が業務に追われる日々ですが、患者様の笑顔は忙しい仕事の中でのちょっとしたオアシスになっています。

C5病棟

60床の男子療養病棟です。
主に急性期症状を脱し精神症状が落ちついた患者様が療養しています。金銭や服薬の自己管理などの支援を行いながら社会復帰を目指すための援助を行っています。

C6病棟

男女混合療養病棟で「社会生活により近い生活」を基本としている開放病棟です。
急性期症状が落ち着いた患者様が、身体的・精神的・物理的に開放された環境の中で自主性・協調性・社会性を身につけられる様に、社会復帰への訓練(外出・外泊、自己管理~金銭、薬、菓子類など)等を行ない退院への方向づけをしています。
また、金銭管理・服薬管理及び症状を自己で管理し、障害を持ちながら生活する事についてイメージすることができ、安定した社会生活が送れるように支援している病棟です。

臨地実習指導者会

当院は精神看護学実習の受け入れ病院として毎年200名の看護学生を受け入れており、実習指導者養成教育を修了した看護師を各部署に配置して学生指導にあたっています。
毎月臨地実習指導者会を開催し、各教育機関との連携や調整、学生がのびのびと実習できる環境づくり等について検討しています。
また、指導者としての資質向上を目指して院内研修の実施や指導案の検討も行っています。看護学生の成長・育成を助け、私たちスタッフの振り返りにも良い効果をもたらしています。
看護学生の実習受け入れに際しては、入院されている患者様のプライバシーの保護・個人情報の保護に配慮しています。また、実習中は、患者様にご迷惑や過重な負担がかからないよう、病棟の実習指導者や、プライマリーナースが、協力して患者様をフォローしていきます。

臨地実習指導者会では、楽しく和やかな雰囲気の病棟新聞を実習生控室に掲示し、実習生の緊張が和らぐような取り組みを行っています。

倫理委員会

これってどうなの?と日頃感じているジレンマや倫理的問題を話し合っています。

看護研究委員会

看護研究委員会では毎年院内発表会を実施し、また全国での学会発表にも積極的に参加しています。
悩みながら仲間と乗り越えていく時間は貴重な経験となります。

看護マニュアル改訂委員会

安全で質の高い看護を提供し看護ケアの標準化を図るため、看護基準・看護手順・看護技術マニュアルを作成しています。必要な時に“使える”、“役立つ”マニュアルを目指して活動しています。

TQM(Total Quality Management)活動

当院は良質な医療の提供を目指して、TQM活動・クリニカルパスに開発導入に組織全体で取り組んでいます。
TQM活動は、平成24年度からQC(Quality Control)手法を用いて行っており、業務改善が定着しつつあります。

※第17回フォーラム「医療の改善活動」全国大会(医療のTQM推進協議会主催)にて活動報告!!

当院より「利用者のニーズに応じた訪問看護スケジュールを目指す」と題して発表を行いました。

クリニカルパス開発・登録

精神科に特有なパスを開発・登録をパス委員会で積極的に行っています。
パスを効果的に活用することで、平均在院日数の短縮やチーム連携の強化へとつながっています。