令和6年10月5日(土)に慈愛会ビルにて第2回 臨地実習指導者・教員合同研修を開催いたしました。
研修の目的は「基礎教育において質の高い臨地実習環境を提供するための実習指導者・教員の育成」であり、「臨地実習における、効果的指導方法を見出すことができる」「臨地実習において、学生が自ら考え、気づき、学ぶような関わり方を考えることができる」「指導者と教員が互いに学びあい、学生指導に対する関係性の重要性を理解できる」ことを目標に企画いたしました。離島施設からはオンライン(zoom)で参加頂き、各施設の看護管理者、実習指導者、教員合わせて80名の参加がありました。
今回は、慈愛会全ての病院・施設における現在の臨地実習指導に関する取り組みを報告し、それぞれの報告に対してグループディスカッション、質疑応答・意見交換を行いました。
今村総合病院の発表は「看護の統合と実践実習Ⅰに向けての取り組み」で、実践実習Ⅰの準備・実践・その後の効果と課題について報告いただきました。次に谷山病院から、「学生の学びを知り、現場での看護を振り返る」、愛と結の街から「成長しあえる実習環境を目指して」、いづろ今村病院から「看護学生をチームの一員として受け入れ共に育つ」奄美病院から「安心して実習に臨んでもらうために」、笹貫訪問看護ステーション愛の街から「訪問看護における実習指導の現状と課題」の報告がありました。報告を受けて感想を発表したり、質疑応答で報告からの学びを深める時間となりました。
次に「実りある実習の土壌作り」というテーマで、各報告の学びを踏まえて、明日から出来ることについて考えるグループワークを行いました。グループワークでは、学生受け入れの環境を整えるための具体策(オリエンテーションの工夫やウエルカムな受け入れ、実習目標のスタッフの共有・ウエルカムボード・日々の担当者の表記、学生を名前で呼ぶ等)や、リフレクションの大切さ、実習中の学生の学びをスタッフで共有する、看護実践を学生と一緒に行い看護師の判断の思考過程を学生に伝えることの重要性等の学びが共有され、明日からの行動に反映していくと発表がありました。
研修アンケートでは、「法人全体での意見が一致していることを認識出来たため自信を持って指導に当たりたいと感じた」「他施設、他部署、教員の取り組みや意見が聞けてとても良かった」「他施設の取り組み状況から、自施設の課題がみえた」等の反応がありました。
慈愛会の実習指導者と、鹿児島中央看護専門学校の教員が合同研修を開催したことで、「慈愛の心」を届けられる看護師の育成を基盤に、質の高い臨地実習環境を提供することにつながることを期待しております。
実習目標を達成するための実習支援実践報告および意見交換
1)今村総合病院
テーマ:「看護の統合と実践実習Ⅰに向けての取り組み」~準備・実践・その後の効果と課題~
2)谷山病院
テーマ:学生の学びを知り、現場での看護を振り返る
3)愛と結の街
テーマ:成長し合える実習環境を目指して
4)いづろ今村病院
テーマ:看護学生をチームの一員として受け入れ共に育つ
5)奄美病院
テーマ:安心して実習に臨んでもらうために
6)笹貫訪問看護ステーション愛の街
テーマ「訪問看護における実習指導の現状と課題
グループワーク
テーマ「実りある実習の土壌作り」
実践報告発表での気付き・学びを踏まえ、明日からできる「実りある実習の土壌作り」とはについて考える
研修中の受講生
グループワークの様子
閉会挨拶
グループワーク「副看護師長として思うこと」では副看護師長となり看護師長の補佐として取り組んでいることと直面している課題について語り、互いの課題を共有、共感し意見交換することで解決のヒントが得られました。「先輩看護者の語り」を聞き、先輩方も同じ悩みや不安を持ち、経験を積み、今に至っていると安堵し、1人で抱え込まずに周囲の力を借りて楽しく仕事をする、看護師長のビジョンを理解しスタッフと協働していくことの大切さを学ぶことができました。
講義「看護管理とは 看護管理者に求められる資質」では、午前中の「管理とは」の講義内容に加えて、「看護管理」についてマネジメントの考えを深めるとともに、慈愛会の理念に基づいた看護管理者を育成するツールであるマネジメントラダーについて、自身の強み弱みを客観視し、振り返り成長する機会とする等を学びました。
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