教育体制



1.看護部理念

精神科医療を必要としている人々の尊厳を大切にして心に届く慈愛の看護を実践します。

2.看護部の教育体制

倫理意識を高め患者様の尊厳を尊重した個別的で質の高い看護が実践できるよう
教育計画を立てております。

キャリア開発図

成長株図

3.新人看護師研修
 OJT研修


病棟の実地指導者・教育委員・管理者が中心となり早期の技術習得につながるように担当をきめ研修を行っております。
新人の技術の習得段階を全病棟共通で見える化しています。

4.新人Off-JT研修


基礎看護技術だけでなく、専門的な技術(CVPPP・ECT・退院支援・行動制限等)も行い、職員全員で新人看護師を支援しています。

5.新人卒後研修事業


平成22年より新人看護職員卒後研修を実施しており、鹿児島県内の精神科病院で勤務する新人看護師を対象にハイブリット研修を開催しております。
毎年多数の方がご参加され交流と成長の場となっております。
 

6.ラダーレベル別研修


慈愛会看護職員能力開発プログラムに沿って院内で研修を計画しラダー研修や報告会等を行っております。
看護研究やTQM活動も行われ、また、認定看護師や特定看護師も活躍しております。
専門的知識と技術の学習や相談にも応じてもらえます。
 

7.看護補助者 介護福祉士研修


共に臨床で協働し働く仲間であり、看護補助者研修も開催しております。
基本的知識から専門的技術まで患者様の尊厳を大切に研修にとりくんでいます。

 

認定看護師の育成

当院は認定看護師資格取得など長期にわたる研修の場合、出張として認め、勤務扱いでの研修参加、法人内の奨学金制度を利用するなど色々な面で個人のキャリアアップを支援してまいりました。
2024年現在、5名の認定看護師を養成し、それぞれの専門性を発揮し活躍しています。

院内で活躍する5名の声を聞いてみましょう。

精神科認定看護師 
特定行為研修終了 H.U

精神科に勤務して精神科の深さを感じ精神科認定看護師を取得しました。
患者様を看てどのように捉えるのか、どのようなアプローチが有効なのか一緒に考えたいと思っています。まだわからないことばかりですが、いつでも声をかけてください。

特定看護師としての活動について
2019年に精神及び神経症状に係る薬剤投与関連の区分を修了しました。抗精神病薬や抗不安薬などの臨時投与の実践を重ねているところです。薬剤に頼りすぎずに適切な薬物療法が実施できるように患者様に寄り添いたいと思います。

精神科認定看護師 K.K

2015年に資格を取得しました。
精神疾患を患う人は、入院してくるまでに偏見や疎外感など様々な思いを抱いてこられます。患者さんの気持ちに寄り添いながら、その患者さんらしい社会復帰を目指していきたいと思います。

精神科認定看護師 M.S

現在、精神科認定看護師として発達障害やトラウマを考慮した看護、精神状態の査定についての教育や指導の機会を頂いております。今後はメンタルヘルスについての実践活動や地域貢献に努めてまいりたいと思います。

在宅ケア認定看護師 
特定行為研修終了
(在宅・慢性期領域) C.G

病気を有しながらも地域で暮らすことができるようお手伝いをしたいと考えています。
「自宅で暮らしたい」「見守りサービスって何かしら」など不安や心配ごとがある際はお声かけください。一緒にお話をしながら考えていきましょう。

感染管理認定看護師 K.K

日頃からの感染対策が重要であることを新型コロナの流行で痛感いたしました。医療の質と安全を支える感染対策活動に大きな関心が寄せられている今、正しい知識で正しい感染対策を行えるよう支援していきたいと思います。

精神科認定看護師の広報活動

■看護師の退院調整の役割
生活の場である「家」に帰りたいという患者様の思いを受け止めて、退院後を見据えた「継続看護」をするのは、看護の大きなやりがいにもつながります。入院期間が短縮し、不安を抱えながら退院する方が増える中、その不安を一つずつ解決していく退院調整の役割が今後、看護師に大きく求められてきます。
看護師が中心となり、在宅でも安心した生活が送れるように患者や家族を支援していくための取り組みを行っています。入院に関すること、退院に関すること、その他不安なことがありましたら何でもご相談ください。
地域の保健・医療・福祉サービスとも連携しながら患者様とご家族をサポートしていきます。

■広報活動
認定看護師は重要な「リソース」です。私たちを幅広く活用してもらえるよう広報活動を行っています。

新人看護師研修制度

1.新人看護職員研修の理念

  1. 看護は人間の生命に深く関わる職業であり、患者の生命、人格及び人権を尊重することを基本とし、生涯にわたって研鑽されるべきものである。新人看護職員研修は、看護実践の基礎を形成するものとして、重要な意義を有する。
  2. 新人看護職員を支えるためには、周囲のスタッフだけではなく、全職員が新人に関心を持ち、皆で育てるという組織文化の醸成が重要である。

2.基本方針

  1. 新人看護職員が基礎教育で学んだことを土台に、新人看護職員研修で臨床実践能力を高め生涯にわたって、経験し獲得したことを蓄積し自己研鑽することを目指す。
  2. 医療おける安全の確保及び質の高い看護の提供は重要な課題である。安全で安心な療養環境を保証するため、谷山病院は組織的に職員の研修に取り組む。新人看護職員研修はその一環として位置づけている。
  3. 看護基礎教育では学習することが困難な実践現場の中で、医療チームの中で複数の患者を受け持ち、多重課題を抱えながら、看護を安全に提供するための臨床実践能力を強化することに主眼をおく。
  4. 専門職業人として成長するためには、新人の時期から生涯にわたり、継続的に自己研鑽を積むことができるよう研修支援体制をつくる。
  5. 医療状況の変化や看護に対する患者・家族のニーズに柔軟に対応するためにも、新人看護職員研修は常に見直していく。

3.新人看護師研修制度の実際

研修内容は、厚生労働省の「新人看護職員研修ガイドライン」を基に作成されています。「新人看護師研修ガイドライン」の「看護職員としての必要な基本姿勢と態度についての到達目標」「技術的側面:看護技術についての到達目標」「管理的側面についての到達目標」の他に精神科の専門的な項目としては日本精神科看護技術協会の「新人教育チェックリスト」を基に構成しています。

研修にあたっては、公益財団法人慈愛会の法人内での集合研修をはじめ、病院内集合研修、病棟OJTといった場面で研修を計画しています。谷山病院の新人教育パスに示す企画された研修に積極的に参加し、目標を自ら達成できるようにして支援していきます。