OTブログ

  • 2022.02.26

    IADLってなあに? ~家事動作への取り組み~ 

    本日は当院での患者様とのIADL(Instrumental Activities of Daily Living:手段的日常生活動作)、その中でも家事動作への取り組みの様子をご紹介します。

     

     食事・整容・更衣・排泄・入浴などの人間が生きていく上で基本となるADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に対して、IADLとは調理・洗濯・掃除などの家事動作、電話の使用や金銭管理といった、日常生活に関わるより高次の生活動作のことを指します。

     

     当院では2019年7月に現在のリハビリテーションセンター・ADL室が完成してから、家事動作などIADLに関して、より患者様の退院後の生活に直結した訓練ができるようになりました。

     

     台所での調理、洗濯機で洗濯した後は物干し場まで運んでからの洗濯物干し、部屋の内外の掃除機がけ・モップがけなど。患者様の入院前の様子を聞き取りしながら、できるだけ入院前の環境に即した形で練習を行ってもらっています。

     

     家事と言えば、一人暮らしをしている私は毎日の家事が度々億劫に感じてしまいます。対象となる患者様は皆様ほぼ毎日行っていたことですが、入院により前みたいにできないのではないかと不安に感じている方も少なからずいらっしゃいます。そんな方々が訓練を行う中で「前みたいにできる」、「少し工夫すればできる」ということを実感され、喜ばれる姿を見ることは、支援するセラピストとして何事にも代えがたい嬉しい瞬間です。

     

     患者様と家事動作の練習を行っていると、調理動作一つ、洗濯動作一つとってみてもお一人おひとりのやり方があって、その人らしさが存分に表現されている場面であると感じます。

     

     家事をするって「大変なこと・嫌なこと」ではなく、「自分らしく生きること」につながっているのですね!

                                                                                    作業療法(OT)部門 大田陽介

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