トモセラピー(TomoTherapy)は、CTスキャナーと放射線治療システムを統合したデザインです。
この独特のデザインにより、毎日治療前に行う患者位置合わせの制度を担保し、リング型ガントリーを活用しながら三次元原体照射法(3DCRT)と三次元画像誘導による強度変調放射線治療(IG-IMRT)をおこなうことができます。
また、当機器はIMRT(強度変調放射線治療)と呼ばれる最新の照射方法を採用しているので、病変の形、部位、大きさに合わせて照射量や強度を変化させることで、病変以外の正常組織への侵襲(影響)を減らすことが大きな特徴です。
従来放射線治療後に見られた肺炎、胃・十二指腸出血、膀胱・直腸障害など重篤な合併症を軽減できる治療機器です。
基本構造は放射線治療装置が体の周りをらせん状に回転し、コンピュータ制御寝台が前後に移動するので、周囲360度、前後51カ所の方向から照射することができます。
正常な臓器は避けながら、がんの複雑な形に合わせて360度全方向から正確に放射線の照射が行えるため、正常組織へのダメージを極力抑えることができます。がんの位置や大きさに合わせて、放射線量や強さを変化させることができるので、治療効果が向上します。
CT撮影と照射を同一のベッド上で行うことができるため、ベッドに寝たまま複数のがんを同時に治療することができます。がんの種類や場所にもよりますが、多くのがんの治療が可能です。中でもトモセラピーによる治療効果が高い疾患として、前立腺がん、脳腫瘍、骨転移などがあげられます。
症状によりますが、ほとんどの方が通院治療が可能です。
治療する部位に合わせて腫瘍にしっかりと線量をあて、リスク臓器には極力あたらないように計画を立てています。
当院では常勤の放射線治療専門医をはじめ、非常勤の放射線治療医を含めたカンファレンスで、処方線量の決定、診察、検証結果の承認をおこなっています。
また放射線治療品質管理室を設置し、非常勤の医学物理士を中心に定期的な品質のチェックを行い、質の高い治療を行えるよう取り組んでいます。
当院では、トモセラピーに関するご質問・お問い合わせにつきましては、099-251-2221(代表電話)でご連絡をお受けし、 放射線外来担当者におつなぎするシステムをとっております。
手術に関しましては、(かかりつけ医の紹介状をお持ちいただき) 放射線科に受診、ご相談いただくことになります。また、お問い合わせの内容によっては(担当医師不在等により)当日お答えできない場合もございますので、何卒ご了承願います。
※紹介状がない場合は選定療養費7,700円(税込)をご負担いただきます。