チーム医療

チーム医療とは、医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を尊重し、目的と情報を共有して、ひとつのチームを結成して患者さんの治療にあたることです。互いに連携・補完し合い、一致団結してより良い医療を提供することを目的としております。今村総合病院では、チーム医療活動を重視しており、さまざまな医療チームを立ち上げ、チーム医療に取り組んでいます。

緩和ケアチーム

緩和ケアは、からだや気持ちのつらさ、⽣活上のつらさなどをもつ患者さんとご家族を総合的に⽀えていく医療です。病気の状態や時期に関係なく、診断された時点から療養の経過を通じていつでも受けることができ全体的に安定した状態で治療を受けられるようにする医療・ケアです。

緩和ケアチームのメンバー

緩和ケアチームには、
医師(⿇酔科・ペインクリニック医師・精神科医師・⻭科医師)、薬剤師(がん薬物療法認定薬剤師)、看護師(緩和ケア認定看護師)、理学療法⼠・作業療法⼠、管理栄養⼠、社会福祉⼠がいます。
当院に⼊院中の患者さん・ご家族のニーズに沿ってチームメンバーを編成し、応援団として伺います。

緩和ケアチーム

どうしたら受けられる?

主治医や担当の看護師に「緩和ケアも受けたい」とお伝えください。
また、緩和ケアチームメンバーや各病棟、外来の緩和ケアリンクナースも窓⼝となっています。
どうぞ気軽に、声をおかけ下さい。

<緩和ケアチームメンバーのバッジ>

リエゾンチーム

リエゾンとはフランス語で「連携・橋渡し・つなぐ」を意味します。元々は健康的なこころをお持ちの方も入院による環境変化や症状によってこころのバランスを崩すことは少なくありません。リエゾンチームは身体疾患で入院中の患者さんが何らかのこころの問題を抱えた場合に、精神医療と身体医療をつなぎ、主治医や看護師と連携しながら安心して治療がうけられるよう支援を行っていきます。

リエゾンチームのメンバー

リエゾンチームのメンバーは精神科医師 看護師(精神科認定看護師)精神保健福祉士で構成されています。それぞれの専門性を活かして身体的・精神的・社会的な視点から個別性を大切にした治療・ケアを行うチームです。

リエゾンチーム

どうしたら受けられる?

“眠れない”“気持ちが落ち込む”“食欲がない”等々いつもと違うこころの状態に気づいたらまずは主治医や看護師にご相談ください。

認知症ケアチーム

認知症の診断を受けた方やご高齢の方は入院といった環境の変化によって、せん妄(興奮したり、点滴を抜いたりする等の行動)を発症したり、入院を契機に認知機能の低下や認知症の症状の悪化を招いたりすることがあります。認知症ケアチームは主治医や担当看護師と連携し適切な医療・ケアが提供されるよう支援をしています。また、入院中のみでなく退院後もその人らしい生活を過ごせるよう環境調整を支援していきます。

認知症ケアチームのメンバー

認知症ケアチームのメンバーは精神科医師、看護師(精神科認定看護師)、社会保険福祉士、薬剤師で構成されています。それぞれの専門性を活かして身体的・精神的・社会的な視点から個別性を大切にした治療・ケアを行うチームです。

認知症ケアチーム

どんな活動をしているの?

毎週各病棟を訪問し患者様に合わせた環境調整やコミュニケーション方法等について主治医や看護師と情報交換、検討を行っています。また患者様や医療スタッフからの相談には随時対応しています。

院内急変・救急対応チーム(MET)

METとは何?

院内急変・救急対応チームのことで、Medical Emergency Teamの頭文字をとった略称です。予期せぬ心停止のような重大な合併症を未然に防ぐために、早期に発見し、適切な介入を行うチームであり、RRS(Rapid Response System)起動の際に発動するチームです。今村総合病院では「メット」の呼称で周知されています。患者さんの安全を担保し、医療の質の向上を目的としているチームです。

どんなメンバーがいるの?

救急/総合内科の医師をリーダーに、ERやICUの看護師、救急看護認定看護師、集中ケア認定看護師を中心に構成されたコアメンバーで、システム構築や実際のコール対応を行なっています。さらに、各部署に配置されたリンクスタッフと定例会議や日々の情報共有を行う活動をしています。

院内急変・救急対応チーム(MET)

どんなことをするの?

今村総合病院のMETは大きく3つの目的から構成されています。①急変予知力の強化、②急変時対応力の強化、③急変回避のための実践です。具体的には、患者さんの急な容態の悪化に早期に気づく観察力向上のための学習会や症例会の開催、急変時を想定した準備やシミュレーション学習、多職種による病棟巡回を行い、状態悪化リスクの高い患者さんへのケアアドバイスや治療介入を実践しています。
院内スタッフは、患者さんの「何か気になる」変化を感じた際に、24時間いつでも相談できる窓口としてMETコールがあります。コールを通じて相談を受けたMETメンバーは直ちに現場へ急行し、対応にあたります。このチームの活動が開始され、院内における急変は減少傾向となっており、医療安全においても今後ますます活動を強化していく予定です。

呼吸ケアサポートチーム(RST)

RSTとは何?

呼吸ケアサポートチームのことで、Respiratory Support Team の頭文字をとった略称です。院内における患者様の呼吸療法が安全で効果的に行われるようにサポートするチームのことになります。

どんなメンバーがいるの?

医師(救急総合内科)、看護師(集中ケア認定看護師、特定看護師、呼吸療法認定士)、理学療法士、臨床工学技士、管理栄養士といった多職種から構成された、いずれも呼吸ケアの専門知識を有したメンバーになります。

呼吸ケアサポートチーム(RST)

どんなことをするの?

自身の力だけでは上手く呼吸ができない状況で、楽になるように呼吸を補助する機械を使用されている患者様に対して、安全で効率的な質の高いケアが提供されるように多方面からのサポートをしていきます。
具体的には、毎週1回、メンバーで患者様のベッドサイドへ巡回して、人工呼吸器を装着している患者様の状態をみることや、安全な機器や物品の使用方法、痰を出すための援助方法、呼吸が楽になるような体位調整、体力維持や改善のための運動療法、二次的合併症を予防するためのケアなど、安全で実践可能なケアや呼吸療法のアドバイスなどを行っています。また、呼吸ケアに関する学習会を開催し、知識とケアの質の向上を目指して教育的な活動も実施しています。

栄養サポートチーム(NST)

NSTとは何?

NST(Nutrition Support Team;栄養サポートチーム)とは、患者様に最適な栄養管理を提供するために、多職種で構成された医療チームのことです。適切な栄養療法により栄養状態を改善させ、全身状態の改善と治癒の促進、合併症の予防や生活の質の向上に繋がるよう、支援しています。

どんなメンバーがいるの?

栄養管理に係る所定の研修を終了した医師・看護師・薬剤師・管理栄養士のほか、言語聴覚士・臨床検査技師で構成されます。また、各病棟にはNSTリンクナースが配置されています。その他、必要に応じて医療ソーシャルワーカーとも連携を図ります。

栄養サポートチーム(NST)

どんな活動をしているの?

毎週火曜日にカンファレンスとラウンドを実施しています。対象となる患者様の栄養状態を評価し、食事内容や点滴・経管栄養について検討します。患者さんの声も伺いながら、最適な栄養補給ができるようにチームメンバーで検討し、主治医や看護師、患者様へ提案を行っています。

口腔ケアチーム

口腔ケアとは

お口の中の汚れていると、肺炎などの全身の感染症を生じることがあります。また、口内炎やドライマウスなどのお口のトラブルは心身ともに悪い影響を及ぼします。
口腔ケアを行うことでこれらの合併症が減り、本来の治療をスムーズに受けることができます。

口腔ケアチームの紹介

当院の口腔ケアチームは、歯科医師、看護師、歯科衛生士、言語聴覚士で構成されています。各病棟には口腔ケアリンクナースが配置されています。

口腔ケアチーム

どんな活動をしているの?

⼊院中の患者様のもとに伺い、口腔ケアを通じて患者様のご病気が早く良くなるよう、お手伝いいたします。
お口のことでお悩みがございましたら、ご遠慮なく、各病棟の看護師を通じて口腔ケアチームにご相談ください。