循環器内科は現在4名の常勤医師が在籍し診療を行っています。
救急総合内科へ受診または救急搬送される救急症例のうち、循環器分野の症例の引き継ぎや、他の専門診療科を受診する患者さんのうち循環器疾患を抱えた患者さんの診療、或いは外科手術の際に術前の心臓の検査などを行います。
また、健康診断の心臓・高血圧分野の二次検診や、近隣のかかりつけのクリニックの先生方からの御紹介も随時対応しております。
当院における循環器診療の中心は、高齢化社会の中にあって増加の一途を辿っており、現在日本人の死因の第二位となっている、「心不全」に対する非侵襲的治療です。
心不全に対する対応は、現代日本の医療における喫緊の課題であり、我々は、この分野の包括的診療に今後もより一層努めてまいります。
心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈形成術など侵襲的精査加療が必要な場合には、鹿児島大学病院などの高次病院と迅速・緊密な連携を行っております。
◆初診・再診<予約制>◆
午前中のみの診療です[受付]午前:8時30分~11時30分
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | 肥後
立志 伊比 |
鮫島
伊比 |
大石
肥後 鮫島 樋口(午後) |
肥後
鮫島 立志 |
肥後
立志 伊比 |
二宮
(※不整脈外来) |
― |
※完全予約制その他緊急のみ
何らかの原因で、血液循環のポンプとして機能している「心臓の機能異常を来した状態」である「心不全」が診療の中心です。
心不全の原因は多岐にわたり、高血圧、心臓弁膜症(弁の狭窄や逆流)、心筋症(心臓肥大・拡大)、動脈硬化による心臓の血流異常(狭心症や心筋梗塞)などであり、これら心不全の原因疾患の診療も、心不全と併せて中心的なものとなります。
除脈または頻脈性不整脈も重要な疾患で、薬物療法の他、ペースメーカー手術を行う場合もあります。
下肢の深部静脈血栓症と、それによって引き起こされる肺塞栓(肺の血管の血栓閉塞)も循環器科で担当します。
その他、動脈硬化による大動脈瘤や大動脈解離(大動脈の壁が裂ける)も診療の範疇となります。
高血圧症も担当しますが、初診や難治性のもの、或いはホルモン異常による特殊な高血圧などが当院での診療対象となります。
このように、循環器科で扱う疾患は多岐にわたり、受診契機となる自覚症状も、胸痛や胸部圧迫感、呼吸困難など心疾患を疑いやすい自覚症状の他にも、心不全による全身倦怠感や深部静脈血栓症による下腿浮腫など、一見心臓との関連を疑いにくい自覚症状も多く含まれています。
項目 | 2021年 | 2022年 | |
---|---|---|---|
外来患者数 | 7,026 | 7,348 | |
入院患者数 | 4,907 | 4,804 | |
手術・検査件数 | 永久ペースメーカー植え込み術 | 16 | 13 |
外来検査 | 冠動脈CT | 110 | 98 |
心臓超音波検査 | 4,591 | 4,232 |
循環器疾患においては、時として患者さんが生命の危機を感じてしまうような、胸痛や呼吸困難といった自覚症状が少なくなく、また実際にその中には、急性心筋梗塞など生命に関わる重大な疾患が潜んでいる場合があります。
このため我々は、患者さんの訴えに迅速かつ的確に対応できるよう努力してまいります。
また、心臓疾患においては、救急現場のみならず、急性期の治療を終えた後の薬物治療を中心とした慢性期の治療過程においても、患者さんは多くの不安を抱えることが少なくありません。
我々はそうした患者さんの不安に寄り添い、ともに病気を乗り越え、希望をもって日々をお過ごしいただくために、全人的医療を行えますように努力してまいります。
高度侵襲的治療の必要時には、迅速に鹿児島大学病院をはじめとした高次医療機関と迅速かつ緊密に連携してまいります。
このように、皆様に安心の医療をお届けできるよう努力してまいります。
近年循環器科分野では、年を追うごとに、新規デバイスによる侵襲的高度医療の発展が見られます。
しかしその一方で、こうした高次医療機関における医療享受が困難な、超高齢心不全患者に対しての薬物療法を主体とした診療もまた、地域医療における喫緊の課題と言えます。
これこそが、自施設に課せられた大きな役割の一つであると考えております。
今後ニーズ拡大が予想されるこの分野の診療を、当院で完結する体制をより一層構築していく所存にございます。
こうした医療を推進するうえで、高齢心不全患者における心臓リハビリテーションは、自施設診療における大きな柱であり、リハビリテーション科との連携をより一層強化し、発展させてまいります。
もちろん、侵襲的高度医療が必要な症例に関しては、迅速に大学病院をはじめとした高次医療機関と連携をしてまいります。
肥後 建樹郎
ひご けんじゅろう
主任部長
専門
鮫島 光平
さめしま こうへい
医員
専門
立志 公史郎
たてし こうしろう
医員
専門
伊比 隆輔
いび りゅうすけ
医員
大石 充
おおいし みつる
(水曜日午前中)
専門
樋口 公嗣
ひぐち こうじ
(水曜日午後)
専門
二宮 雄一
にのみや ゆういち
(土曜日)
専門