指導医からのメッセージ

指導医からのメッセージ

納 光弘
公益財団法人慈愛会 会長 
研修管理委員長

「錦江湾プログラム」は今村総合病院(基幹型)と20の協力型病院、協力施設からなる研修病院群です。

このプログラムは指導医のレベルが高く、また、君たちを日本に誇れる優れた臨床医に育てようと燃えています。私達は、現状に満足せず、さらにいいプログラムに育てるために今後とも全力を挙げる決意です。

ぜひ、一度見学に来てください。

常盤 光弘
今村総合病院 院長 プログラム責任者

「全人的医療を展開する救急・総合内科」と「高度専門医療を展開する各領域専門科」の融合が織りなす「納得のいく医療」を展開する今村総合病院で医師の原点を学んでみませんか!

我々の病院では毎年、錦江湾プログラムとして10名の初期研修医を迎えています。当院には他院にはなかなか無い特徴として、救急・総合内科のプログラムが充実していることが挙げられます。日本は超高齢化がすすみ多疾患をかかえた患者さんを単一の専門科で治療を完結し退院させていくことが困難になってきています。当院では総合診療領域と各専門領域が互いに融合し「病気」だけを観る医療ではなく「患者さん」という一人の人間を観ることを大切にする医療が展開されています。先進的な医療機器にも恵まれ高度専門医療を提供しながらも、人に優しく思いやりを大切にする我々の病院で医師としてのスタートを切ってみませんか。

上之園 芳一
指導医 外科・消化器外科 主任部長 兼 副院長

外科での研修について
当院では、研修1年目で8週間の外科・消化器外科研修を必修としています。外科の治療はチーム医療が重要で、3~4名で構成される主治医団に所属していただき、開腹・腹腔鏡手術、ロボット支援下手術、周術期管理、腹部救急の手術を含めた対応に参加をしてもらいます。縫合手技や全身管理、ドレーン管理などを経験しますが、研修2年目で再度研修を希望する方には、上級医指導の下で術者も経験していただいています。外科系診療科で共通である、手術によって患者さんを治すという達成感、満足感を見て、参加して、経験していただければと思います。 消化器外科では消化器癌に対して外科治療だけではなく化学療法も積極的に行っています。我々が専門とする癌治療においては、外科手術だけでは無く、化学療法、放射線治療、内視鏡治療、緩和治療などを多方面からの知識、経験を持ち寄った集学的癌治療が重要です。当院では多くの診療科で行う消化器カンファレンスやキャンサーボードなど、垣根を超えた癌治療の実際を経験することができます。 外科系全体としては泌尿器科、スポーツ整形外科、皮膚科、眼科など研修可能な診療科が揃っており、選択して研修が可能です。  多くの診療科が充実した当院で、是非とも臨床研修の第一歩を踏み出してください。

神田 直昭
指導医 脳神経内科 主任部長 兼 副院長

脳神経内科で診療する疾患は脳卒中が多く、時にてんかん発作や感染症症例などがあります。ほぼすべての患者様が緊急入院であることが特徴で、大学で学んだ神経変性疾患を診療することはほとんどありません。当科での研修内容は主として脳卒中の救急対応にシフトしたものとなります、脳神経内科というよりも脳卒中診療科と言った方がよいかもしれません。

初期研修の先生方には

  1. 病棟主治医としてtPA静注療法、血管内治療、脳アンギオ、神経超音波検査等の専門的手技、生活習慣病などのリスク管理、患者対応。
  2. 救急対応時の診察・神経学的評価・血ガス・採血・腰椎穿刺。
  3. カンファ時の症例プレゼンテーション、学会発表。
などを中心に学んでいただきます。

 

一般的な大学病院脳神経内科での診療内容と、脳卒中救急診療のスピード・治療内容・方法との違いに驚くかもしれませんが、幅広い脳神経内科領域の一部診療と受け止めていただき、少しでも楽しく研修していただけたら我々としても嬉しいです。

西垂水 和隆
指導医 救急・総合内科 臨床研修部長

医者は専門職であり、病を持つ人のために常にベストをつくす必要がある。そのためには勉強を続けなければならないし、ある程度自己犠牲を払う必要があり、時間外でも患者に応じなければならないこともある。その姿勢は学生時代につくものではない。患者と接するようになり、問題を目の前にして悩み、周囲に相談し、自分で調べ、夜遅くまでベッドサイドへ行ったり来たりすることで身に付いてくる。

そういう姿勢はほとんどの医者が持っているものだが、その程度に差がつくのが初期研修だと思う。いろいろな研修病院出身者と接してみても、やはり”育ち”というのがあり、その姿勢というものは長期間持続し、その後の医師人生に大きく影響しているように思える。

どこで研修しても結局は個人のやる気次第、とはいうものの、周囲の皆が頑張っている環境と何となくやっている環境では、差がつくであろう。この大事な初期研修をどこで受けるかはかなり悩んでいいことだ。是非いろいろな病院を見学して、そこで働く先輩医師、看護スタッフ達の雰囲気を感じて決めて欲しい。

市来 征仁
指導医 救急・総合内科 主任部長

医師になって仕事を始めて、一番戸惑い困難なことは、おそらく自分で診断を付けていくことだと思います。本当に病的なのか病的でないのかということでもかなり迷います。

学生の時の試験や勉強会では、医師の大事な仕事の半分以上が省略されています。良く聴取された病歴、苦労して取った身体所見や、オーダーされた血液検査や培養検査、画像検査が用意されているのですから、実は簡単なことなんです。医師として働き始めると、自分で病歴を聴取し、身体所見を取り、血液検査や培養検査、画像検査を必要に応じてオーダーし、その結果を吟味しなくてはなりません。問診の取り方1つで画像検査のオーダー1つで診断が大きく変わってしまうのですから、机上の論議とは異なるのです。

大病院では紹介患者が多く、大まかな診断が付いてくることが多いので、比較的楽に診断にたどり着くことができます。診断さえ付いてしまえば、治療はいろいろなテキストやガイドラインに記載されているので、迷うことは少なくなります。大病院にありがちですが、コンサルトすると、「当科的には問題ありません」なんていう返事が返ってくることがありますが、診断を付けることがいかに難しいかという表れです。

当院ではまっさらな状態から始まって、後期研修医やスタッフと一緒に診療し、救急外来でも確定診断を付けるよう努力していますので、2年間の研修で医師としての基礎中の基礎である診断を付けることも十分に学ぶことができますよ。鹿児島市の中央に位置しており、繁華街の天文館や中央駅も近く、食事や飲み会に困ることもありません。各部署との飲みニケーションも盛んで、楽しく仕事もできますよ。