専門職の紹介

理学療法(PT)

病気、けが、ベッド上安静などにより、筋力・体力などの運動機能が低下すると、起き上がる、座る、立つ、歩くといった基本的な動作が不自由になり、トイレや着替えなどの日常生活に支障を来すようになってきます。私たち理学療法士は、運動機能や動作の改善を図り、日常生活動作の獲得、家庭・社会復帰を支援しています。また、当総合病院として、病気に応じた専門的な治療を行い、質の高いリハ医療を提供できるように、日々努力しております。

免荷式歩行器(POPO)

体重を免荷しながら使用出来る歩行器。体重を支えきらない患者様にも使用でき、早期より歩行練習が実施できます。また、転倒のリスクも減らすことができます。

調整機能付きの長下肢装具 (ゲイトイノベーション)

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脳卒中において、発症早期からの装具を用いた歩行リハビリテーションは、脳卒中ガイドライン2015でグレードAとして強く推奨されています。この装具は患者様の足の長さや太さに合わせて調整することが出来るため、発症早期より立位訓練や歩行訓練を行うことが出来ます。

歩行神経筋電気刺激装置 (NM-F1・ウォークエイド)

上下肢の神経・筋に電気刺激を与えることで、麻痺によって動きにくくなった筋肉の動きを促します。中枢神経障害による下垂足や尖足に対し、電気刺激を与えることで、歩行時の躓きを軽減させます。また、持続した運動により筋肉の再教育を促進させます。

体組成計(InBody)

人は大きく分けて体水分・タンパク質・ミネラル・体脂肪を定量的に分析し、栄養状態に問題がないか、体がむくんでないか、身体はバランスよく発達しているかなど、人体成分の過不足を評価することが出来ます。これを元に、筋肉量の変化を評価することもできます。

作業療法(OT)

病気や怪我によって日常生活に支障をきたしている方々や、支障をきたすことが予想される方々に対して、「その人なりの、その人らしい生活」ができるようになることを目指して、ひとり一人に寄り添った作業療法プログラムを提供します。

朝起きてから寝るまでに行うこと全てを「作業」とよび、食事や着替え、お風呂に入るといった日常生活を送るために必要な基本動作(日常生活動作:ADL)や、家事や買い物、公共交通機関の利用など(手段的日常生活動作:IADL)、仕事や趣味といった日常生活を豊にする活動の獲得を図るためのプログラムを共に考え、自立支援や社会復帰へ向けて取り組みます。

当院では「作業」の獲得へ向けて 以下のような取り組みを行っています。

1.作業するために必要な身体機能の改善へ向けた取り組み

  • 促通反復療法
  • 機能的電気刺激療法
  • ロボットリハ(タイロモーション アマデオ)
  • 課題指向型訓練

最新の治療法を用いて、機能の回復を促します。

2.作業の練習(機能の改善が作業に結びつくように・・・)

  • 食事をする練習
  • トイレで用を足す練習
  • お風呂に入る練習
  • 家事動作の練習
  • 買い物の練習 など

実際の場面で動作を練習し最大限の「できること」を増やします。

3.住み慣れたところで自分らしく生活できるように

  • 入院時訪問指導 施設外訓練
  • 退院前訪問指導 など

積極的に患者さんが生活する場所へと訪問し、環境に合わせた動作の練習や、福祉用具の提案や環境調整、アドバイスなどを行います。

言語聴覚療法(ST)

脳卒中などの後遺症による「コミュニケーションの問題」(失語症、構音障害、高次能機能障害など)や「飲み込みの問題」(摂食・嚥下障害、誤嚥性肺炎の予防)などに対して、専門の医師と協力しながら検査、練習を行っています。リハビリを通じて、ご自身の気持ちが相手に伝わるように、コミュニケーションがスムーズにできるように、また、安全に食事が食べられるように支援しています。

1.豊富な神経心理学的検査道具

失語症をはじめとした高次脳機能障害に対して、標準検査から掘り下げ検査まで検査道具が揃っており、患者さんに合わせて必要なものを選択し、適切な訓練立案につなげています。

2.積極的な嚥下機能へアプローチ

嚥下機能スクリーニング検査後、必要に応じて、医師と共に嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など客観的評価を行い、適切な訓練や嚥下機能に合わせた食事形態の検討を行えるように取り組んでいます。訓練では、嚥下神経筋電気刺激を積極的に用いるほか、従来法では誤嚥を繰り返す方に対して完全側臥位法(ベッド上で完全に横向きになって食べる方法)の導入も試みています。

  • 嚥下内視鏡検査実施件数・・・191件(2021年度)
  • 嚥下造影検査実施件数・・・53件(2021年度)