精神科病棟

精神科病棟のご案内

身体疾患と精神疾患を合併している方の入院を積極的に受け入れています。
精神障害をお持ちの方の中には身体疾患の治療が必要であるにもかかわらず、精神障害があるために必要な治療を受けられていない方がいらっしゃいます。
また、精神障害のなかった方でも、様々な身体疾患を原因として精神症状が現れ、一般病棟での治療が困難になる方もいらっしゃいます。  
このような方々にも精神疾患の程度に関わらず必要な治療・希望する治療を提供することが当院の精神科病棟の役割と考えています。
必要に応じ院内各診療科の協力を得て治療を行います。

急性期治療のほか、検査入院、リハビリ、終末期医療にも対応しています。(外来は行っておりませんが、入院相談には外来でも対応しております。)

病棟の紹介

ハイケアユニット(観察室)5床 個室8床 2床室×4 3床室×1 4床室×6 計48床
  • ・常勤医師(精神保健指定医)が3名、非常勤2名で診療に当たっています。
  • ・看護基準は10:1を採用しています。
  • ・特定看護師が1名在籍しています。
  • ・専従の精神保健福祉士を配置し、個々の患者様のニーズに添った入院中の相談援助業務や退院後の生活に向けた各種社会資源の利用調整などの支援を行っています。
  • ・言語聴覚士(ST)作業療法士(OT)理学療法士(PT)を配置し、リハビリにも力を入れています。
  • ★ 桜島と海が見える、開放的な明るい雰囲気の病棟です。
  • ● 個室も含め室料は頂いておりません。病室は病状に応じて決めさせて頂いております。
  • ● 個室とは別に精神疾患による問題行動に対応可能な隔離室が2床あります。
  • ● 病棟入口は二重ドアでカードキーを使用する造りとなっているため、認知症などで徘徊される方も安全に過ごしていただけます。
  • ★ 患者様の病状の回復を願いスタッフ一同笑顔を大切に頑張っています。
  • ★ 患者様またその御家族が、安心して、その人らしい生活ができるように、支援していきます。

患者様に関わるチームの紹介

医師

精神疾患に身体疾患を合併した患者様が多く入院されていますので、身体疾患の治療も 安全に安心して受けて頂けるよう精神症状のみでなく身体症状についても十分に把握し、他の診療科とも密に連携を取り診療に当たっています。
身体合併症のため治療や処置、使用される薬剤も多岐にわたり、食事療法や介護、リハビリが必要となる方も多く、また、退院後の環境調整が必要となる方も多いため他職種とも協力してより良い治療・支援が出来るよう努めています。

看護師

当科では、身体合併を有する精神疾患の患者様、認知機能が低下した患者様が入院されています。泌尿器科や消化器外科、眼科の手術だけでなく、肺炎の治療や抗がん剤治療など、様々な治療が必要な患者様がいらっしゃるため、幅広い知識と看護技術が必要になります。看護師は、様々な疾患の特性をとらえて、患者様が安心して治療を受けられるよう、日々学習と看護実践に励んでいます。
明るく元気なスタッフが、精神科看護だけではなく、身体合併に関する技術や知識を活かし、患者様の治療をサポートできるよう取り組んでいます。いつも笑顔で活気があり、力強いチームワークが自慢の病棟です。

患者様の入院中の精神面・身体面での様々なケアや環境整備を通じ、入院生活を安全で快適に過ごせるよう援助します。また、退院後の生活に向けて医師やリハビリスタッフ、精神保健福祉士、ご家族とも連携して、チーム一丸となって支援を実施します。

介護福祉士・看護助手

日常生活が困難な患者様などに対して、食事や入浴、排泄などの身体介護を行っています。シーツ交換や環境整備など、患者様が安心して快適に過ごせる環境づくりをおこなっています。
シャワー浴などの援助の際、患者様と交わした会話の中に重要な訴えが隠れていることもあります。常に看護師と連携を取り、患者様の安心できる治療環境・快適さを保つよう援助します。ニコニコ笑顔が絶えない、頼もしいスタッフばかりです。

精神保健福祉士

精神症状、身体症状に合わせて医療・保健・福祉の様々な制度のサービスを活用しながら、関係機関との調整や退院支援などを初めとして、患者様、御家族様が安心した生活が送れるよう、入院時から支援を行います。

薬剤師(精神科薬物療法認定薬剤師)

精神科においては、適切な薬物療法の継続で治療成績が大きく向上します。
多種多様な向精神薬を適切に使用し、副作用確認や他スタッフへの情報提供等を積極的に行っています。
精神科病棟には薬剤師が常駐しており、服薬指導(効果、副作用、服用方法、飲み合わせ等)はもちろんのこと、お薬に対する疑問や不安を解消し、安心して治療を受けることが出来るようサポートに努めています。
なお、当院には精神科薬物療法認定薬剤師が在籍し、精神科病棟での病棟薬剤業務サポートはもちろんのこと、認知症チーム・リエゾンチームのラウンドでも積極的な活動を行っています。

管理栄養士

患者様一人一人の状態や治療に応じて適切で安全な食事を提供しています。食行動や精神症状・摂取状況などの視点から食事場面を観察し、食事の固さやトロミなど食形態の調整を行い、定期的に栄養状態を評価して低栄養予防に努めています。また、個人に適した栄養補給法についても医師や看護師・言語聴覚士など多職種で考えています。退院後、ご自宅でも治療食や嚥下調整食を継続していただきたい方には栄養指導も行っています。

リハビリテーション部(PT・OT・ST)

入院治療にともなう合併症の予防や、廃用症候群の予防のためのリハビリテーション、入院生活や退院後の生活を見据えた日常生活動作練習や能力向上のためのリハビリテーションを行うため、理学療法士・作業療法士が専任で在籍しています。
また、嚥下機能が低下している患者様も多く、言語聴覚士が介入し、嚥下内視鏡検査などの評価や嚥下練習、食事形態の調整などを行っています。

精神科病棟以外でも、精神科医をはじめとした専門性の高いスタッフで構成したチームにより、安心して入院生活が送れるようサポートを行っています

認知症ケアチーム

入院中の認知症悪化予防のサポートや、退院後もその人らしい生活を過ごせるよう環境調整を支援します。高齢者の方や認知症を患う方は、入院といった環境の変化により、せん妄(幻覚を認めたり、興奮したり、状況がわからず点滴を抜いたりする)を発症したり、入院を契機に認知機能の低下や認知症の症状の悪化が引き起こされることがあります。 認知症ケアチームは、一般病棟に入院中の方を適宜訪問し回診及びカンファレンスを行い、症状の評価や治療・ケアの提案をしたり、ご家族の相談対応を行っています。主治医や受け持ち看護師とも連携し、安心して入院生活が送れるよう支援致します。チームメンバーは精神科医師、認知症認定看護師(修了生)、社会福祉士、薬剤師の4名です。

精神科リエゾンチーム

こころの健康を通して入院生活をサポートします。「リエゾン」とはフランス語で「連携」や「橋渡し」を意味する言葉です。精神科リエゾンチームは、主治医や受け持ち看護師など病棟スタッフと連携して、身体の病気に伴って起こる様々な「こころの不調」へのサポートを行います。チームメンバーは精神科医師、認知症認定看護師(修了生)、精神保健福祉士、薬剤師の4名です。対象は一般病棟に入院中の方で、身体診療各科の依頼に応じ精神科リエゾンチームが適宜訪問・週に1回の回診及びカンファレンスを行い、症状の評価やご要望に応じた治療・ケアの提案を行います。精神症状としては、せん妄や適応障害、不眠などが多く、身体科医療スタッフと連携し、健康回復と地域生活への橋渡しをさせていただきます。