活動報告

2021年度

【臨床に役立つ】~脳卒中センターPT技術研修会~

2021年10月15日(金)

リハビリテーション部 理学療法士(PT)宮島康輔

感染対策を遵守した中、クリニカルラダーの一貫で、技術研修会が行われました。

PT6名で、背臥位における、筋緊張の見方やアライメント評価に関した研修を行いました。

臨床場面での評価ポイントや、寝返り・起き上がりの動作観察を行うなど、様々なアドバイスを頂く事が出来ました。

現在、コロナ禍のため、このような対面式の勉強会が少なく、実技の講義を受講する機会が少ない中、とても有意義な時間となりました。今回学んだ事を今後の臨床現場に活かしていきたいと思います。

今回はCVAチームの研修を取り上げましたが、他にも呼吸・循環器に関する新人教育も行っています。

九州理学療法士学術大会2021 from SASEBO.長崎~

2021年10月16日(土)~17日(日)

リハビリテーション部 理学療法士(PT)野﨑聖矢

今回、「化学療法を施行した造血器腫瘍患者への運動療法効果と疾患別の特徴」について、オンライン形式で口述発表を行いました。がん患者は、がんの進行あるいは治療過程で様々な有害反応や合併症により廃用症候群を生じることが多く、その予防を目的としてリハビリテーション治療を行うことは重要です。今回、急性白血病、悪性リンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫、多発性骨髄腫の4疾患で比較・検討を行い、4疾患ともに握力を除く身体機能と倦怠感において、退院時に改善を認めており、運動療法の一定の効果があったと考えられました。また、疾患別の特徴として、開始時のBIやPSが他の疾患と比べて低くかったATLにおいて、より運動療法の効果が高い可能性が考えられました。

今回の学会は、「理学療法のEPDCA~評価・科学的根拠そしてマネジメント~」をテーマに開催されました。最近は、理学療法の質について問われることが多く、下記の3つのEが大事だと学びました。理学療法の評価から立案、適切な理学療法の実施、実施している理学療法を効果判定、繰り返されるPDCAサイクルが重要だと改めて実感し、このPDCAサイクルに2つのEである「Evaluation(評価)」と「Evidence(科学的根拠)」を示すことが必須ということを学ばせて頂きました。臨床現場において、患者様に質の高い理学療法を実施するには、2つのE(評価と科学的根拠)を示しながら理学療法のPDCAを繰り返し行うことが重要です。また、理学療法の質の向上には2つにEに加え、3つ目のEである「Education(教育)」も大事だということも再認識しました。

心臓リハビリテーション指導士

2021年9月1日(水)

リハビリテーション部 理学療法士(PT)野﨑聖矢

今回、2021年8月15日に開催された、心臓リハビリテーション指導士試験に合格することが出来ました。

当病院では、2020年より心臓リハビリテーション料(Ⅰ)の算定を開始し、虚血性心疾患や心不全患者などへのリハビリテーションを実施する機会が増えました。今後、世間的にも心不全パンデミックが訪れ、循環器疾患の割合も多くなると言われており、循環器のリハビリテーションが重要視されております。

今回、心臓リハビリテーション指導士資格を取得するにあたり、循環器の知識や循環器患者へのアプローチの考え方などを学ぶことが出来ました。今後、患者様へ質の高い包括的リハビリテーションが実施出来るよう努めていきたいと思います。また、現状に満足せず、日々の自己研鑽を大事にし、理学療法士として患者様へ質の高いアプローチ(介入)が出来るよう努めていきたいと思います。

OT事例検討会

2021年10月6日(水)

リハビリテーション部 作業療法士(OT)村田耕一

事例検討会へ参加しました。

今回は、臥床傾向の患者様に対する作業療法士の関わり方を中心に検討しました。

車椅子での離床が行えるにも関わらず、日中臥床傾向の患者様に対し、自身でできる作業が少しずつでも増えることで自立心を高めて頂こうと考え、実際の生活場面への介入を中心に行うことを方針として作業療法を行ったそうです。

小さな「できたこと」の積み重ねにより、今では患者様の方から「これは自分でできそう」という発言や、介助者に対して「自分でできるから手を出さずに見ていて下さい」など、積極的に生活の再構築へ向け取り組まれるようになったそうです。

他者からの励ましも大切ですが、自ら「できるようになりたい」という思いをいかに引き出すか、作業療法士として大切にしたい部分だと思います。