こんにちは。
今回OTブログでの特集記事は自動車運転についてです。
当院回復期リハビリ病棟で作業療法を受けた患者様が退院後、社会復帰され自動車運転を再開しました。その際に自動車改造を行ったとのことで、紹介させて頂きます。
快く了承して下さったMさん大変ありがとうございます。
では、ここでお話させて頂く自動車改造についてですが
脳出血や脳梗塞等で麻痺がある方やその他、身体障害を伴い以前の操作での運転が困難となった方が自分で運転出来るように、片手でのハンドル操作やアクセルペダルの位置変更等の改造を行い、安全に自動車運転を再開するための一つの手段を指します。
今回の情報を提供して下さったのは右手、右足に運動麻痺の後遺症がある方で左手ウィンカー操作や左足アクセル操作を可能とした改造を行いました。
福祉専門の自動車改造を行う修理工場で行ったそうです。
具体的な改造した箇所の説明をします。
ウィンカーレバー
ハンドルの右にあるウィンカーを左側から操作することができる延長レバーです。
レバーを上下に動かすことでウィンカー操作、前後操作でパッシング、ハイビームの操作が可能となります。
左足アクセルペダル LA-1型 FUJICON製
左足アクセルペダルを踏むことで既存のアクセルペダルが押されて連動している仕組みになっており、上からつり下がっているタイプになります。右足アクセルペダルの前には、誤作動を防止するために鉄製の遮へい版を設置しており、左足アクセルペダルを使用しない際は本体が上にはね上がり固定されます。その際は通常のアクセルペダルでの操作も可能なため、ご家族の方の運転も問題なく行えます。
サイドブレーキバー
足で踏んで操作するサイドブレーキペダルを手で押せるようにするためのレバーになります。誤って走行中に左アクセルからサイドブレーキを踏まないようにするために取り付けています。
このように右手足に麻痺があり運転操作が困難な方でも自動車改造によって自動車運転を再開される方もいらっしゃいます。
自動車運転再開にあたっては脳卒中の方の場合、医師の診断、高次脳機能評価や運転適性相談が必要になるため、お近くの安全運転相談窓口への確認が必要になります。
現在、この方はご自身の運転で当院の外来に通院されています。
左アクセルでの操作は慣れないため、はじめは練習が必要であったとのことでした。厳重に注意しながら走行をされているとのことです。
では今回はここまでの紹介とさせていただきます。ありがとうございました。
作業療法(OT)部門 寺園 隆宏
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