血液疾患に関する診療を専門的に行っています。
血液は、赤血球(酸素運搬)/白血球(感染防御;免疫)/血小板(止血)とそれぞれ特有の機能を持つ3つの成分から構成されています。それぞれの細胞は、胸や腰の扁平な骨の内部(骨髄)で作られています。これを造血と言います。この造血異常(数の増減、機能低下など)により種々の症状が出現しやすくなります。また他にもリンパ節(免疫)の異常も血液疾患に含まれます。
血液疾患の診断のためには血液検査(白血球/赤血球/血小板の数の確認や白血球分類の確認)、血液凝固検査(血液の固まりにくさ)、血液生化学(肝臓/腎臓の機能チェック)が必要となります。より血液疾患の可能性が疑われる場合には、骨髄穿刺(骨髄を直接調べる検査)やリンパ節生検(腫大したリンパ節を摘出する検査)が必要となる場合があります。検査結果から血液疾患であると診断された場合、治療させて頂く事になります。
尚、造血細胞移植(自家/同種)につきましては、適応を検討し、関連病院である今村総合病院 血液内科に依頼させて頂く事になります。当科としましては、移植非適応年齢である65歳以上(もしくは70歳以上)の患者様を中心に診療させて頂いています。
当科は一般社団法人日本血液学会編 造血器腫瘍 診療ガイドラインを中心に診療しています。
新患・再診患者様を問わず診療しています。
予約制の外来診療を原則としますが、紹介状など健診結果などを御持参いただければいつでも受診可能です。患者様にわかりやすい説明を心がけています。
血液内科病棟は、混合病棟ではありますが当院7階に27床(無菌病床:6室)となります。常時20数名の患者様を診療させていただいています。入院では、血液悪性腫瘍(骨髄異形成症候群/急性白血病/リンパ腫など)が中心となります。当科では、年齢や全身状態に応じた治療(抗がん剤治療を含む)を行うよう心がけています。また、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフ、ソーシャルワーカー(社会福祉士)など多職種のスタッフと共に、患者様を丁寧かつ親切にサポートいたします。
血液内科病棟には6室の無菌治療室が設置されています。急性白血病、骨髄異形成症候群、再生不良性白血病等の患者様は、経過中に高度の白血球減少を伴い、重篤な感染症を合併しやすいため、無菌治療室での治療が多くの方に利用できるように心掛けています。
当科での血液悪性腫瘍の内訳は、骨髄異形成症候群、リンパ腫、急性白血病、血小板減少性紫斑病、骨髄腫などとなります。基本的にこれらの疾患につきましては、抗癌剤を含む種々の治療が必要となります。治療には少なからず有害事象(副作用)が発症することが予想されます。そのため患者様を中心として、御家族へも出来るだけわかりやすい説明を行い、より安心かつ安全な化学療法を行うよう努力しています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | 松元 | 高塚 | 高塚 | 竹内 | 竹内 | 有村(光)高塚 または 竹内 |
午後 | ー | 高塚 | ー | 竹内 | 竹内 |
項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
---|---|---|---|
骨髄増殖性腫瘍(MPN) | 1 | ー | ー |
骨髄異形成症候群(MDS) | 18 | 14 | 14 |
急性骨髄性白血病(AML) | 14 | 7 | 6 |
急性リンパ性白血病(ALL) | ― | 1 | 2 |
瀰漫型大細胞型B細胞型リンパ腫(DLBL) | 4 | 2 | 2 |
濾胞型リンパ腫(FL) | 2 | 2 | 2 |
慢性リンパ性白血病(CLL) | 1 | ー | 3 |
成人T細胞白血病(ATL) | 3 | 5 | 1 |
多発性骨髄腫(MM) | 5 | 2 | 2 |
その他 悪性リンパ腫(ML) | 1 | 2 | 2 |
高塚 祥芝
たかつか よしふさ
副院長兼血液内科主任部長
専門
日本造血細胞移植学会認定医
日本内科学会認定医
日本血液内科学会専門医
竹内 昇吾
たけうち しょうご
血液内科部長
松元 正
まつもと ただし
顧問(非常勤)
専門
医学博士
有村 光生
ありむら こうせい
血液内科部長(非常勤)
徳永 真弓
とくなが まゆみ
血液内科部長(非常勤)
専門
日本血液学会専門医